プライマリケア問題に対するアメリカの取り組み
アメリカの最新医療情報(MDとDO)
皆様、こんにちは。
地に足がついた働くミリオネアで
論語と風水が好きなマダム・ホーの一番弟子のフィフィです。
今日は国際感覚と教養に役立つトピックです。
アメリカや日本など先進国に共通する多くの社会問題のひとつに医療があります。
そして医療問題の中では、特に深刻化している次の2つがあります。
1.医療費の高騰
2.プライマリケア医の不足
(1)の医療費高騰は、先進国では国家予算の割合を大きく占めるほど深刻です。
その流れを受けて、今後「代替医療」が伸びてくるとマダム・ホーは考えます。
一方の(2)のプライマリケアに関する問題は、マダムがUCLA大学院にいた1980年代から、アメリカでは社会問題化していました。
「プライマリケア」とは、専門医に対して「一般内科医、総合医、家庭医」のことです。
当時からアメリカの医療問題として、都市部では脳神経外科、臓器移植を手がける専門医などが集中し、逆に一般内科、小児科、産婦人科、家庭医療などが不足する傾向にありました。
そのため、毎年の健康検査やちょっとしたカゼなども専門医に見てもらうため費用が高くつき、同時に、専門医の診断を必要とする患者が長く待たされるという悪影響がでてきました。
これは日本の大病院にもいえることですね。
それで最近の傾向として、プライマリケアを断る専門医がでてきました。
マダム・ホーも今年、これを経験しました。
20代にOLをしていたころに、よくストレス性の胃炎などにかかったため、消化器系の専門医に「かかりつけ医」になってもらっていたのですが、最近はストレスフリーの生活をしているせいか、気がつくと5年以上も医師にかかっていませんでした。
それで先日、久しぶりに健康診断に行こうとしたら「特に消化器系の症状がない場合は、信頼がおける一般医(英語でGP)を紹介します」と言われました。
その一般医のオフィスのパンフレットをみて、「医師」といっていも、今まで知っていたMD以外にDOという資格があることを知りました。
すなわちMDが専門性が非常に高い医師(スペシャリスト)であるのに対して、DOは一般内科医、家庭医などのジェネラリストを示します。
ご参考までに、MDは Doctor of Medicineで、
DOは Doctor of Osteopathy の略です。
MDもDOも処方箋を書き、手術をするという医療行為は同じです。
しかし、ジェネラリストであるために、DOは診療費が安いのです!
ご参考になるかどうかわかりませんが、今年マダム・ホーは健康診断にDOとMDの両方へ行きました。
専門医(MD)では予約を入れたにもかかわらず15分から30分待たされ、医師とは15分程度の診察と会話で、3割負担額が170ドル。
一方の一般内科医(DO)は当日でも予約が取れて、医師が約30分かけて診察・検査をし、3割負担額が40ドルでした。
アメリカのDO学会の公式サイトはこちら→
http://www.osteopathic.org/index.cfm?PageID=ado_whatis
日本でも都会では小児科や産婦人科が不足している状況で、このアメリカの取り組みは参考になるかもしれませんね。
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