人生100年時代: 持ち家か借家か?
(これは2018年2月24日に配信したメルマガです)
約10年前に日本で著述デビューをした時から、私がセミナーでずっと言っていることがあります。
それは、「60歳前後で定年退職する時に、約1億円を持っているようにしましょう」です。
その根拠は、今は「人生100年時代」ですが、10年前の当時ですでに先進国の寿命が90歳以上生きると考えていましたので、60歳で定年退職してから90歳で死ぬまでに30年間あります。
60歳から90歳の生活費は、子供も巣立って教育費にお金がかからない。
そして、それまでに「住宅ローンを返済し終わっている」ことが大前提です。
そうすれば、老人の一人暮らし、または老夫婦二人の生活費は、年間300万円くらいだと思っていました。
したがって、年間の生活費が300万円✕30年間=9,000万円
これにインフレ率を考えて、1億円必要だと私は提唱しています。
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この「1億円」とは、現金でなくても大丈夫です。
配当を産み出す株や金融資産でも大丈夫ですし、家賃収入を産み出す不動産でも大丈夫です。
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こちらにとても興味深い記事があります。
シンガポール人が日本人より超金持ちの理由:老後資産の目標額は1億円以上が当たり前!
http://toyokeizai.net/articles/-/209233?utm_source=Twitter&utm_medium=social&utm_campaign=auto
私が同意するのは、こちらの記述です。
「日本とシンガポールの一番の違いは、国民のマインドです。シンガポールでは国を当てにできないため、老後資金は自力で確保するという覚悟を皆持っています。」
世界で活躍する華僑たちの根源がこれです。
中国人は基本的に政府を信用していません。だから外国へ飛び出し、「自分を守るのは自分だけ」だと考えます。
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話がそれますが、逆に日本は政府がアジアの中では一番しっかりしているので、国民が「国がなんとかしてくれる」と考えます。
このような状態を華僑の夫は「家庭と同じで子供を過保護に育てるといけないね」と言っています。
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話をもとに戻しますが、このように老後を幸せに過ごすためには約1億円の資産が必要です。
ここでのポイントは、「持ち家を完済している」のが大前提です。
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そのため、今日のメルマガのテーマは、「持ち家か賃貸か?」にしました。
いろいろな考え方がありますので、ここでは私個人の人間観察と先輩たちの意見をお話します。
みなさんはよく考えて、もし質問があれば専門家にご相談くださいね。
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結論から言うと、私は小さくていいので「持ち家、一軒家」をおすすめします。
その理由は次の通りです。
賃貸にすると、死ぬまで家賃を払い続けなければならない。
この言葉は、みなさんのように若くて働いている間は感じませんが、定年退職して労働収入がストップし年金などの定収入(低収入?)で生活をすると、身につまされる重みを持ちます。
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今のスポーツジムに通う前、私は街の公民館のようなところで体操教室に通っていました。
そこにはリタイアした大勢の初老の女性達がいます。
そのうちの2人と仲良くなりました。
Aさんは上海出身。長年銀行に勤めていて、定年退職。持ち家を完済。さらに賃貸用に借家を2軒所有しています。Aさんは借家2軒から、毎月約50−60万円の家賃収入がありますので、私にも「グレース、体操教室のほとんどの老人は経済的に困窮しているのよ。定年退職するまでに住宅ローンを完済しておきなさい」とアドバイスをしてくれました。
一方、Bさんは日本出身。日系企業の経理に勤めていて定年退職。若い時から夫が「不動産より株式投資だ」と考え、ずっと賃貸暮らし。しかし2008年のリーマンショックで金融資産が目減りし、夫は認知症を発症。
ロサンゼルスの不動産市場は堅調です。毎年、家賃が上がるたびに安い地区への引っ越しを余儀なくされています。しかし、ロサンゼルスでは一般的に「賃貸が安い地区=治安に問題がある」ので、老夫婦は犯罪のターゲットになる可能性が大きくなります。
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若い時は子供の教育費が家計を圧迫します。そして、年をとると、自分の医療費が大きなウェートを占めるようになるケースがあります。
このために、若い時から自分の健康に投資をし、小さくて良いので持ち家を確保するのが私流です。
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今日のテーマをこちらのビデオにあげていますので、御覧下さい。
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【今週のポイント】
人生100年時代を平穏で不安なく暮らせるように、若い時からお金の勉強と起業の心構えを教えるのが私の生きがいであり、使命感です。
来月から始まる「マダム・ホー中級コース」もお陰様で定員に達しました。
多くの人が私からお金の勉強を学んでくださることを祈っています。
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